チラシのおもて

すきなものについて

佐藤智一『17歳のチズ 上』古地図の魅力。

広島から無事に返れて一安心。大体、旅行に行くとレンタカーぶつけて10万円払ったりだとか、財布を盗まれるだとか、何かしら起こってしまうのですが、何事もなく帰れたし楽しかった。朝起きたら、「あぁ、帰ってきたんだ」と寂しい気持ちになって泣きそうになったしまいました(笑)

ちょっと話が変わります。僕は散歩が一つの趣味であったりするので旅行先でも、とにかく歩く。広島旅行でも、とにかく歩いたし広島-呉(『この世界の片隅に』の舞台)、そして広島-八丁堀(ホテルのある場所)間でしか路面電車などの交通機関を利用しなかった。観光していて1時間程度でたどり着けるなら徒歩を選んでしまいます。ちょっと浮いたお金で美味しい物を食べようってなるし、やっぱり疲れた後に食べる飯と入る銭湯は別格に最高です!で、今回のブログの核になる話をしますが、旅行中に『この世界の片隅に』の聖地巡礼MAPの様な物を頂いて、それを頼りに街を歩きました。しかし、それは1945年(昭和19年)の当時の広島を元に書かれた物で縮尺や地形なども当然違うし。今思うと無謀な旅に思える。その旅のブログにも書いたが、自衛官の人にその地図を見せて道を案内して貰ったのだが、それでも場所が分からなかったのは"過去の地図"と"現在の地図"に大きな差があったからかもしれないです。そんな事に気づいた僕が見つけたのが『17歳のチズ』という漫画です。

内容紹介-

JK&古地図&徳川埋蔵金ミステリー!!

見たモノ全てを記憶できるJK大柴チズ。
亡き父に覚え込まされた古文書が原因で単身上京!!
その目的はなんと、徳川埋蔵金探しだった!!
古文書と古地図を頼りに東へ西へーー
大都会・東京を狭しと、チズの埋蔵金の謎解きが始まる!!


尾崎豊の「十七歳の地図」を連想させるし、尾崎豊の曲をダジャレに昇華させてしまう点からして、作者は"おっさん"なのかなぁと思いました(失礼ですが...)。ただ彼の曲の様に焦燥感だったり、生き辛さだったりが、この漫画からは感じられないくらい清々しい内容になっている。少し時間が合って広島駅にある本屋さんで見つけたので買って読んだのですが、これが面白い!女子高生が埋蔵金を探すって言う設定もそうだが、"地図"を瞬時に記憶できる主人公チズの能力が面白い。


こんな感じでパラーっと捲って、「インストールOK?」「バッチシ」と人工知能もビックリのお手軽さなのだ。広島の特に呉市は「大和ミュージアム」等があるのですが、観光施設がスーパーの隣にあったりと何だか街に馴染んでいて観光場所っぽくないのだ。だから勿論、"現在の地図"が街中には存在せず、僕が旅行中に"過去の地図"だけ見てしまって迷ったのは当然の結果だった。しかし『17歳のチズ』の主人公チズは、瞬時に記憶出来る能力を用いて"過去の地図"と"現在の地図"を頭の中で立体的に把握し、過去と未来の"結び"としての役割を担っている気がしました。地図が変わって分からなくなってしまったお婆ちゃんの過去の思い出の地を、チズが頭の中で照らし合わせ見つけていく。そんな人々の触れ合いを通して埋蔵金の手がかりを見つけていくのが非常に「物語(ドラマ)」的だ。旅行中に僕も同じ様な事をしていたので、なんだか過去の広島と現在の広島が繋がったような気がしてタイムスリップしたような不思議な感覚が非常に楽しかった。『この世界の片隅に』繋がりという訳じゃないが、ドラマ化の際には是非とも"のん"さんを主役に抜擢して欲しい!少し調べてみたら、「古地図」の上に現在地を表示させるアプリがあるみたいなので、旅や歴史が好きな方には是非とも活用してほしいです。

後、もう一冊。マキヒロチの『創太郎の出張ぼっちめし』という漫画も買ってみたのですが、面白かった。全国各地に出張する出版社の主人公が、彼女にフラれ、出張先で食を通じて自分を見つめなおし変わっていくという話だ。主人公の吉田創太郎は、特に食に関しての拘りもなく手軽な牛丼屋さんに入ってしまうのだが、まるで僕の様で笑ってしまった。そう、旅行先でも平気で牛丼を食べるのだ。だから、広島旅行の一日目の夜にホテルでこれを読んでいて、「これは改善せねば」と思った程だ。

こんな感じで、2冊とも出かけたり旅をしたりする人には非常に面白いまんがなので是非とも読んでいただきたいです。


17歳のチズ 上 (ビッグコミックス)

17歳のチズ 上 (ビッグコミックス)

17歳のチズ 下 (ビッグコミックス)

17歳のチズ 下 (ビッグコミックス)

創太郎の出張ぼっちめし 1 (BUNCH COMICS)

創太郎の出張ぼっちめし 1 (BUNCH COMICS)

創太郎の出張ぼっちめし 2 (BUNCH COMICS)

創太郎の出張ぼっちめし 2 (BUNCH COMICS)